有機野菜:減農薬

 ところで、そもそも有機野菜とは何だろう。
 農水省のガイドラインは「農薬と化学肥料を三年以上使っていない農産物」と定義している。
 だが、実際には無農薬野菜も、いくらか農薬を使用した「減農薬」野菜も同じ「有機」コーナーで売られることが多く、消費者には分かりにくい。

 基準あいまい 減農薬も混在

 「減農薬」といっても、欧米に比べ栽培基準があいまいで、違反した場合の罰則規定もない。
 農家や流通業者の間では、国の対応の遅れを指摘する声が強く、「値段だけ高くて信用できない品が一部で出回っている」との声もある。

 京都で十五年間、有機野菜を扱っている「菜花」店長、伊藤雅文さん(47)=左京区田中関田町=は「小売店と生産者の信頼関係が第一」という。
 農家と直接話し合い、畑を見て、互いの人柄まで理解し合う。
 「天候によっては、どうしても農薬を使わなあかん時もある。大切なのは、それを隠したりしない人間関係や」

 池端さんも伊藤さんも、農家からの情報はお客にも伝える。
 売り上げにひびく事でも正直に伝えるのが、地域密着の店のよさだという。

 自治体が独自の栽培基準を設ける動きも出てきた。
 東北や九州地方を中心に現在、約六十の市町村が基準を設定している。

 京都市では、市内の有機栽培農家でつくる「京・有機の会」(長沢源一会長)が農水省のガイドラインに沿い、より厳密にランク分けした基準をつくり、「市の公認基準に」と働きかけている。
 市も「来年度以降の早い時期に検討委を設置したい」(農業振興整備課の話)という。

 もともと、農作物は土質や気候に左右される。
 ある農家は「国が画一的に線引きするよりも、各地の風土に合った基準で栽培する方が、結果的に安全な野菜ができる」と話す。
 消費者も自然食にこだわるなら、単なるラベル重視ではいけないのかもしれない。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。